自分ゴト

昨日のNHKニュース630(京都限定)では、20年前の1999年6月14日に京都で初めての脳死下臓器移植が行われたことから、20年経過した現在の臓器移植の現況について特集されました。

現在、臓器移植希望登録者数13,798名に対して脳死または心停止後の臓器移植を受けられる人は300名強にすぎません。 すなわち、希望しても2%程度の方にしか機会がないのです。 例えば、心臓移植。 医学的緊急度の高い患者さん(ICU、CCU 等の重症室に収容されたり、人工呼吸管理を受けている状態)が、米国であれば、平均2か月未満で心臓移植を受ける機会がありますが、日本の場合は約3年です。 毎年 350 人前後の心臓移植適応患者が移植を受けられずに亡くなっています。 だから、3億もの募金をして海外に渡航せざるを得ません。 しかし、海外でも決して十分な臓器提供があるわけれはなく、他国に頼る日本に対して国際的な批判がなされているのも現実です。 患者さんとご家族や関わる方々は、それらを背負いながらも海外渡航を決断せざるを得ない状況なのです。

日本の移植医療技術は世界最高水準です。 しかし、国民がそれを享受できない現況は、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」,目標10「人や国の不平等をなくそう」に関する課題を抱えているとも言えます。




今回は第一弾で、臓器提供内病院の負担に焦点が当てられました。 臓器提供病院において、医療スタッフは、故人の意思・ご家族の意思を叶えてあげたいと最大限努力されています。 しかし、京都府内のある病院では、1例目の臓器提供の際、摘出のために来られた病院の医師や器具を受け入れるスペースの確保が難しかったこと、それにより救急受け入れを停止せざるを得ないなど、多大な負荷がかかったとのことでした。 また、悲嘆にくれる家族に対して、臓器提供の機会があること、ご本人やご家族の意思を確認するのは極めて難しく、医療スタッフの精神的な負荷がかかっている現況も明らかにされました。



これをご覧になった一般の方々にお願いがあります。 それは、このような問題は、医療現場のこと、政策で解決すればよい(すなわち、自分とは関係ない)と思って終わらないでほしいのです。 「故人の意思・ご家族の意思を叶えたい」と医療スタッフが必死で取り組まれていることを知ってください。 また、その場面において、故人の意思が明確にされていなければ、ご家族も医療スタッフも苦悩されます。 だから、万が一の時、自分だったらどうしたいのか、自分ゴトとして、自分の意思について、家族とお話ししていただければと思います。

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