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幸福度向上に対するソーシャルマーケティングの可能性


7月15日は、SCI特別フォーラムに登壇する機会をいただきました。


「地域幸福度(Well-Being)指標アンケート分析結果報告をふまえたディスカッション」というセッションに登壇しました。

この分析結果には感銘を受けました!


以下の点で非常に意義深い結果だと思いました。

①幸福感という主観的な概念を、精神的―即物的、認識的―感情的という二軸のマトリクスに位置づけ、5つの指標を設定して多面的に捉えている。

②その5つの総合指標を従属変数とした重回帰分析によって、「自己効力感」「健康状態」「地域とのつながり」という三つの因子が、共通の幸福度の中核因子として抽出された。幸福を支える構造のなかに、個人の内発的資源と社会的なつながり(社会関係資本)の双方が不可欠であることが実証された。

③国際比較可能、かつ将来評価を含む設問設計が構築され、日本の地域政策が、国際的な幸福度の議論と連動できる基盤が整った。

④地域の好きなところ、改善点に関する自由記述がテキストマイニングで可視化されたことで、市民が価値や課題を自分ゴトとしてポジティブに捉え、参加する後押しになった。

⑤「地域とのつながり」や「多様性・寛容性」など、社会関係資本的な因子の相対的順位が下がっている点が明示された。住民が危機感を感じ、地域の価値を皆で本気で考え創り上げる行動変容のきっかけになった。


本調査が示した構造的知見は、まさに行動変容支援の基盤となりうるものであり、科学と政策、そして生活者との接点をつなぐ応用の土台を提供していると思います。

市民の幸福度をさらに向上させるため、ソーシャルマーケティングは、「地域課題の自分ゴト化」「市民が自ら行動を起こす」「地域の価値を皆で創り上げる」ことに貢献しうるのではないかと強く思いました。

これから、ソーシャルマーケティングで、地域の幸福を支えてまいりたいと思います!



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